イベント情報

《開催中イベント》

企画展「岳のこけしと土湯西屋のこけし

期  間 令和5年4月1日(土)〜令和5年7月30日(日)
場  所 地階 第二展示室
 福島県二本松市の岳のこけしは赤緑二色のロクロ線模様が特徴で、明治30年代に土湯こけしの影響を受けて始まりました。土湯から離れて受け継がれたため、時代の変化を受けず土湯こけし本来の趣がそのまま残されていると言われており、古い土湯こけしと共通する素朴で渋い味わいがあります。
 また、土湯西屋のこけしは、土湯こけしの源流湊屋の流れをくむ系列で、古くからこけしを作る土湯こけしの名門の一つです。土湯の中でも殊に素朴さをたたえる作風で、岳のこけしに影響を与えたと言われています。

ミニ企画展「ままごとの木地玩具展」

期  間 令和5年3月7日(火)〜令和5年7月17日(月)
場  所 1階 常設展示室
開催中イベント2 木地玩具とは、木地師が木材をロクロにかけて作る玩具のことで、明治〜大正時代の東北地方では独楽や笛など様々な種類の木地玩具が作られていました。こけしもかつてはたくさんあった木地玩具の一つで、子供たちの人形として親しまれていました。今回はままごと遊びに使われていた茶道具や臼杵などの木地玩具約63点をご紹介します。

《企画展報告》

企画展「湊屋佐久間弥七生誕200年 土湯こけしの系流を中心として

期  間 令和4年12月1日(木)〜令和5年3月31日(金)
場  所 地階 第二展示室
開催中イベント1 土湯こけしはいつ誕生し、どのようなものが作られたかということは分かっていません。土湯は度々水害や火災に見舞われた地域のため、古いこけしや資料がほとんど残されていないのです。
 言い伝えによると、土湯の佐久間亀五郎(不詳‐1836没)が天保年間(1830-1844)に伊勢参りへ行く道中、上方で見た木地玩具を参考にこけしを作り、その息子弥七(1822生-1880没)が首のまわるこけしを考案したことが土湯こけしの始まりと言われています。弥七が作ったこけしは「弥七でこ」と呼ばれ、土湯こけしの原型と言われています。
 現在、弥七のこけしは確認されていませんが、次の世代の作品からわずかに残されています。弥七の系譜のこけしは屋号から「湊屋のこけし」と呼ばれ、土湯こけしの源流と考えられています。
 今回の企画展では、土湯こけしの礎を築いた佐久間弥七が生誕200年を迎えたことを記念し、その系譜の作品を中心に紹介しました。この他にも、本展のため新たに作られた現役工人による弥七でこの想像復元作品も併せてご紹介しました。