イベント情報

《開催中イベント》

西田記念館開館30周年記念 企画展「土湯こけし名品展」

期  間 令和7年4月1日(火)〜令和7年8月3日(日)
場  所 地階 第二展示室
 当館は東北の風土とこけしを愛した西田峯吉の愛蔵こけしと資料を展示する記念館として平成7年に開館し、お陰様で今年30周年を迎えました。これもひとえに皆様のご支援、ご厚情の賜物と深く感謝申し上げます。
 西田峯吉は大正14年から東北各地を訪れ、伝統こけしの振興に尽力したこけし蒐集・研究家です。土湯木地業とこけしについては多くの執筆を残しており、度々福島を訪れていることから西田コレクションには多くの土湯名品こけしが見られます。また、当館は開館後も多くの方々のご協力により地元土湯を中心とした名品こけしが収蔵されたため、現在では古品から現代まで充実した内容の土湯こけしが揃っております。
 今回の企画展では開館30周年を記念し、収蔵品の中から選り抜きの土湯名品こけしを一堂にご紹介します。今年3月には土湯こけしが福島市無形民俗文化財に指定されましたので、ぜひこの機会にその魅力を感じていただければと思います。

ミニ企画展 乗り物の木地玩具

期  間 令和7年4月1日(火)〜令和7年7月13日(日)
場  所 1階 常設展示室
開催中イベント2 木地玩具とは木地師が木材をロクロにかけて作る玩具のことを言います。明治〜大正時代にかけて東北地方では様々な種類の木地玩具が作られていました。
 今回紹介する木地玩具は、汽車、自動車などの乗り物玩具約58点を展示します。

《企画展報告》

企画展 蔵王こけしの系流

期  間 令和6年12月3日(火)〜令和7年3月30日(日)
場  所 地階 第二展示室
開催中イベント1 蔵王系こけし発祥地の蔵王温泉(山形県山形市)は蔵王連峰西麓に位置し、古くは「堀田高湯」、「蔵王高湯」などと呼ばれ、福島の高湯温泉、山形の白布温泉と共に奥羽三高湯の一つに数えられていました。蔵王連峰を越えた東の宮城県側も青根温泉、遠刈田温泉など温泉に恵まれた地域で、農民の憩いの場として人気を集めていたといいます。このような蔵王山麓の温泉地は幕末から明治にかけて宮城と山形を結ぶ場所として多くの人が行き交い、東西交流が行われていました。
 こうした中、蔵王では明治中頃まで青根や遠刈田などの木地製品を仕入れ、売っていたといいます。しかし明治21年、宮城県側から木地技術が伝わると蔵王でも木地業が始まり、こけしも作られるようになりました。どっしりとした太い胴、菊、桜、牡丹などの華麗な胴模様は絢爛豪華な作風と言われ、遠刈田系を基本としながら独自の風格へと発展しています。